トレーダーの落とし穴/ウィークリーラーニング #46

FX

週刊学習の第46回。(2025.07.28~2025.08.01)
今週の相場を振り返り、気付きを得て成長を図るコーナーです。

ドル円 今週の見通し

週足

  • 2024高安のハラミ
  • 140円で反発して以降、小幅に揉み合いながら安値切上げ
  • 長期MAとクロスするキリ番150円に注目

日足

  • 2024安値2番底を形成中
  • 5月高安のハラミ、5月高値は天底の境界
  • 5月安値で底値固めをし現在5月高値を試し中

4時間足

  • 5月高値に上値を押さえられ7月安値上昇波の押し戻しで下落
  • 100日MA+日足SMA21のサポート、日足下降チャネル上限のロールリバーサルで146円を押し目に上昇
  • 5月高値のレジスタンス VS 7月安値上昇波の押しめ買い
ファンダメンタルズ
  • 米国発相互関税発動期限(8/1)
  • FOMC
  • 日銀金融政策決定会合
  • 米国 雇用統計
  • 月末リバランス
ブル派の注目
  • 100日MA+日足SMA21のサポート
  • 日足下降チャネル上限のロールリバーサル
ベア派の注目
  • 長期MA+150円の押さえ
  • 5月高値のレジスタンス
ブル派プラン
  • 先週安値上昇波を5月高値へフォロー
  • 5月高値2番天井崩れで150円へロング
ベア派プラン
  • 2週前高値から148円へ高値切下げで145円へショート
  • 5月高値2番天井から145円へショート

1時間足

日々のトレード

15分足

月曜(7/28)
  • 先週安値上昇波が続伸し148円に到達
  • 1h足SMA21をガイドに上昇中

【経済指標】

  • 特になし

【ブル派トレードプラン】

  • 先週安値上昇波を先週高値へ押し目買いロング

【ベア派トレードプラン】

  • 先週安値上昇波の押し戻しをショート

東京時間、148円下の値動きを観察。欧州時間、148円抜け後のプルバックを確認してロング、翌日の東京時間に2本目4h足陰線のクローズで撤退。

火曜(7/29)
  • 1h足SMA21をガイドに続伸し5月高値まで上昇
  • 5月高値~2週前高値をレジスタンスゾーンとみる

【経済指標】

  • 特になし

【ブル派トレードプラン】

  • 先週安値上昇波を2週前高値へ押し目買いロング

【ベア派トレードプラン】

  • 先週安値上昇波の押し戻しをショート

終日、5月高値下で揉み合いになりノートレード。

水曜(7/30)
  • 5月高値で上値の重い展開
  • 前日は同時線
  • 5月高値~2週前高値をレジスタンスゾーンとみる

【経済指標】

  • 21:15 米国 ADP雇用統計
  • 21:30 米国 GDP
  • 27:00 FOMC

【ブル派トレードプラン】

  • 先週安値上昇波を2週前高値へ押し目買いロング

【ベア派トレードプラン】

  • 先週安値上昇波の押し戻しをショート

東京時間、148円へ下落。欧州時間、148円に押し目形成し上昇したが米国の経済指標やFOMCを控えロングは見送り。NY時間、2週前高値へ上昇、深夜にFOMCをキッカケに200日MAに到達。

木曜(7/31)
  • 4h足SMA21にサポートされ148円で押し目買いが入り上昇、200日MAに到達
  • 先週安値押し目買いが2週前高値を更新
  • FOMCは市場予想通り金利据え置き
  • パウエル議長はややタカ派寄りの発言、利下げへの言及なし

【経済指標】

  • 正午 日銀金融政策決定会合(BOJ)
  • 21:30 米国 PCEデフレータ

【ブル派トレードプラン】

  • 前日陽線を150円へ押し目買いロング

【ベア派トレードプラン】

  • 前日陽線の押し戻しをショート

東京時間、先週高値へ下落。欧州時間、先週高値のレジサポ転換+12時足のハラミ高値抜けでロング、NY時間に150円で半分決済、翌日の東京時間に1本目4h足同時線クローズで決済。

金曜(8/1)
  • 先週安値上昇トレンドの押し目買いで3月高値手前まで上昇
  • 7月陽線が5月高値をブレイク
  • BOJは市場予想通り金利据え置き
  • 植田総裁から利上げに関する目新しい発言なし

【経済指標】

  • 13:00 米国相互関税発動期限
  • 21:30 米国 雇用統計
  • 23:00 米国 ISM製造業景況指数

【ブル派トレードプラン】

  • 前日陽線を押し目買い3月高値へロング

【ベア派トレードプラン】

  • 前日陽線の押し戻しをショート

東京・欧州時間、雇用統計待ち。NY時間、雇用統計の発表と同時に急落してしまいノートレード。その後147円台前半まで下げ巾を拡大。

振り返り

相場の概要

4時間足

5月高安のハラミ。5月高値での攻防。

今週の値動き

1時間足

先週安値上昇トレンド

米国の経済指標の強さとFOMC・BOJの金利据え置きにより上昇トレンドを形成。
5月高値と2週前高値のレジスタンスゾーンを上抜けて151円まで上昇。

雇用統計で暴落

米国の非農業部門雇用者数の伸びがこの3ヵ月に大きく減速したことが示され300pipsの暴落。

今週のトレード戦略

5月高値と2週前高値のレジスタンスゾーンを警戒しつつも5月安値での底値固めを根拠に基本的には上目線でした。

今週のトレードポイント

今週は重要な経済イベントが集中していました。イベントの前はポジションを持たない、もしくは手仕舞うことが得策です。

まとめ

重要な経済イベントでは市場参加者の注目が集まるため大きな値動きが期待でき、1トレードで大きな利益を得るチャンスでもあります。重要経済イベントは魅力的であるが故にマイルールを破ってギャンブル性の高いトレードに手を出しやすく大きな痛手を被るシチュエーションとも言えます。

特徴

経済イベントの特徴としては、イベント前はトレーダーはトレードを控えるため値が動かなくなりレンジになりやすい。結果が市場予想通りであればあまり値は動かず、乖離があればサプライズとして大きく値が動きます。サプライズが起これば短期的に強いモメンタムが発生しそれまでのトレンドやレジサポラインなどが効かなくなることもあります。

  • イベント前はレンジになりやすい。
  • 市場予想通りの結果の場合、値は動かない。
  • サプライズがあると強いモメンタムが発生しテクニカルが効かなくなる。
トレード戦略

結果次第でどう動くかわからない経済イベントにおいて、イベント前にはポジションを持たない・手仕舞うのが得策でしょう。そして発表後の急な値動きに釣られてポジらないよう事前に計画を立ててそれを遵守することです。

私は心得として『無駄を減らし損失を最小限に抑える」ことを第一に、以下3つのことを基本に経済イベントに臨んでいます。

  • ポジションを保有したままイベントに臨む場合は、トレードしている基準足と上位足のトレンド方向が同じで大きな含み益がある状態の時に限る。
  • イベント前にポジションを持つ場合は、基準足と上位足のトレンド方向が同じでセットアップが整った時のみとし逆指値は必ず設定する。
  • イベントでトレードする場合は、事前に環境認識を行いトレード計画を立ててその通りの値動きとなった時のみに限る。
雇用統計の値動き

金曜の7月雇用統計は弱い結果となり5月・6月の雇用者数も下方修正されたことで急落しました。その後もISM製造業景況指数の悪化やFRB理事の辞任、トランプ氏の労働統計局局長解任発言などが続き、終わってみれば300pipsの暴落となりました。
数時間で300pips、以前の私なら取り損ねたと損失を被ったわけでもないのに損した気分になっているところです。前述の心得と基本ルールに照らし合わせればこの下落をトレードしなかったことは適切な行動ということになります。そして、この下落をトレードできなければトレーダーとして失格ではないことをマイルールを遵守し積み上げたこれまでの実績が証明してくれています。

まとめ

中銀の金融政策や米国雇用統計といった注目度の高い経済イベントは値が動きやすいだけにトレードしなければと前のめりになって稼ぐどころか損を積み重ねてしまうトレーダーにとって落とし穴といってもいい局面です。
イベントに限ったことではありませんが、どこか感情的で行き当たりばったりのトレードは良い結果をもたらしません。検証を重ねてマイルールを構築し愚直に守り抜くことこそトレードの神髄と考えます。

ユーロドル 今週の見通し

週足

  • 2025暫定安値上昇波が2022高安のハラミを上抜け2021Wトップネックラインに到達

日足

  • 上昇トレンドの押し目買いが高値を試し中
  • 6月陽線が2022高値をブレイク
  • 100日MAと日足SMA21が強い上昇トレンドを示唆
  • 価格と長期MAが大きく乖離

4時間足

  • 上昇トレンドの押し目買いで上昇
  • 6月高値(≒先週高値)で上値の重い値動き
  • 7月高値2番天井形成中
ファンダメンタルズ
  • 米国発相互関税発動期限(8/1)
  • FOMC
  • 米国 雇用統計
  • 月末リバランス
ブル派の注目
  • 日足・4h足の上昇トレンド
  • 100日MA+日足・4h足SMA21が上昇パーフェクトオーダ
ベア派の注目
  • 6月高値のレジスタンス
  • 100日MAとの乖離
ブル派プラン
  • 7月安値上昇波を1.19へフォロー
ベア派プラン
  • 7月高値2番天井から7月安値へショート

1時間足

日々のトレード

15分足

月曜(7/28)
  • 米欧が関税交渉で合意
  • 7月安値上昇トレンドの押し戻しで下落
  • 7/23安値+日足SMA21で反発
  • 7月高値から先週高値へ高値を切下げる可能性

【経済指標】

  • 特になし

【ブル派トレードプラン】

  • 7/23安値への下値試しから7月安値上昇トレンドを押し目買いロング

【ベア派トレードプラン】

  • 先週高値から高値切下げで7月安値への下値試しをショート

欧州時間、7/23安値割れでショート、翌日の欧州時間に7月安値到達で決済。

火曜(7/29)
  • 7月高値2番天井(三尊天井)から急落
  • 前日は180pipsの大陰線

【経済指標】

  • 特になし

【ブル派トレードプラン】

  • 前日大陰線の引き戻しをロング

【ベア派トレードプラン】

  • 前日大陰線を7月安値へ戻り売りショート

欧州時間、7月安値へ続落。NY時間、7月安値付近で小幅に推移。

水曜(7/30)
  • 続落し2週前安値(もとい7月安値)をブレイク
  • 7月高値にWトップが完成

【経済指標】

  • 21:15 米国 ADP雇用統計
  • 21:30 米国 GDP
  • 27:00 FOMC

【ブル派トレードプラン】

  • 今週高値下降波の引き戻しをロング

【ベア派トレードプラン】

  • 今週高値下降波を戻り売りショート

欧州時間、15分足の高値切下げから下落したが安値掴みのリスクと米国の経済指標やFOMCを控えショートは見送り。NY時間、深夜にFOMCをキッカケに6/19安値をブレイク。

木曜(7/31)
  • 今週高値下降波の戻り売りで下落
  • ラス押し安値6/19安値をブレイク
  • 4h足上昇トレンドがクローズ
  • 100日MAが足元に接近
  • 6/19安値ブレイクがダマしの可能性
  • FOMCは市場予想通り金利据え置き
  • パウエル議長はややタカ派寄りの発言、利下げへの言及なし

【経済指標】

  • 21:30 米国 PCEデフレータ

【ブル派トレードプラン】

  • 前日陰線の引き戻しをロング

【ベア派トレードプラン】

  • 前日陰線を戻り売りショート

200日MAを足元に控え安値圏とみて終日ノートレード。

金曜(8/1)
  • 1.14で底堅い値動き
  • 100日MAが足元に接近

【経済指標】

  • 13:00 米国相互関税発動期限
  • 21:30 米国 雇用統計
  • 23:00 米国 ISM製造業景況指数

【ブル派トレードプラン】

  • 今週高値下降波の引き戻しをロング(今週足の下髭形成狙い)

【ベア派トレードプラン】

  • 今週高値下降トレンドを戻り売りショート

東京・欧州時間、雇用統計待ち。NY時間、雇用統計発表と同時に急騰してしまいノートレード。

振り返り

相場の概要

日足

強い上昇トレンドが継続する中、天井を探る値動き。

週の値動き

1時間足

7月高値Wトップ完成

7月高値2番天井候補である6月高値(≒先週高値)に三尊天井を形成し下落。2週前安値に到達しWトップが完成。

ドル売り加速

水曜に発表された米国指標の強さとFOMCの金利据え置きでドル売りが加速。4h足上昇トレンドのラス押し安値である6/19安値を割って1.14まで下落。

雇用統計でユーロ買い戻し

米国の非農業部門雇用者数の伸びがこの3ヵ月に大きく減速したことが示され200pips急騰。

今週のトレード戦略

7月高値2番天井からネックラインである2週前安値への下値試しをメインシナリオとしていました。

想定外の値動き

水曜の2週前安値から1.14への下落は想定外でした。ファンダ要因による値動きだっため行き過ぎ感もあり金曜に雇用統計をキッカケに買い戻される結果となりました。

まとめ

月曜は米欧関税合意、水曜はFOMC、金曜は雇用統計とファンダ要因で動く週となりました。
それぞれの値動きの起点にはテクニカルなパターンが形成されています。

  • 月曜:三尊右肩
  • 水曜:1h足の戻り目
  • 金曜:1h足のWボトム(反転パターン)

必ずしもトレードできるわけではありませんが、ファンダ要因による値動きでも環境次第ではトレードできるものもあると考えられます。
水曜の戻り目が1.65付近であったならばトレードできたかもしれませんし、金曜のWボトムが6/19安値に形成されていればトレードが可能だったかもしれません。

4時間足

  • 146円押し目買いが3週前高値を上抜け高値を更新
  • 5月高安のハラミを7月陽線がブレイク
  • 米国雇用統計の弱い数字で300pipsの暴落
  • 先週足は上髭ピンバー
ファンダメンタルズ
  • 米国雇用統計の余波
ブル派の注目
  • 7月安値上昇トレンド
  • 7月陽線が5月高値をブレイク
  • 日足SMA21のサポート
ベア派の注目
  • 200日MA+5月高値のレジスタンス
  • 先週足上髭ピンバー
ブル派目線
  • 2週前安値上昇波を押し目買いロング
ベア派目線
  • 5月高値への上値試しから先週高値下降波を戻り売りショート
  • 2週前安値上昇波の押し目崩れで2週前安値へショート

4時間足

  • 7月高値にWトップが完成
  • 続落し100日MAを試した後、雇用統計の弱い結果を受け急騰
  • 2週前高値下降波を50.0%リトレース
  • 6/19安値を割り4h足上昇トレンドがクローズ
ファンダメンタルズ
  • 雇用統計の余波
ブル派の注目
  • 日足上昇トレンド
  • 100日MA+6/19安値のサポート
ベア派の注目
  • 7月高値Wトップ
  • 日足・4h足SMA21が下向き
ブル派目線
  • 日足上昇トレンドを先週高値へ押し目買い
    • 先週安値から安値切上げでロング
    • 先週安値2番底からロング
ベア派目線
  • 2週前高値下降波を先週安値へ戻り売りショート
  • 先週安値2番底崩れで2024高値へショート

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