FOMC・BOJ重要イベントの対処法/ウィークリーラーニング #16

FX

週刊学習の第16回。(2024.12.16~2024.12.20)
今週のドル円相場を振り返り、気付きを得て成長を図るコーナーです。

ドル円 今週の見通し

週足

  • 2023年安値上昇波の140円押し目買いで上昇中

日足

  • 7月高値下降波の戻り売り VS 9月安値上昇波の押し目買い
  • 11月は長い上髭陰線
  • 2ヵ月連続で月足実体が152円でレジスタンス
  • 9月安値上昇波の押し目候補150円で反発

4時間足

  • 150円サポート帯から上昇
  • 先週は400pipsの大陽線
  • 11月高値下降波を61.8%リトレース
ファンダメンタルズ
  • FOMC
  • 日銀金融政策決定会合(BOJ)
ブル派の注目
  • 先週大陽線
  • 日足チャネルラインのサポート
  • 152円+日足SMA21のブレイク
ベア派の注目
  • 11月陰線の長い上髭
  • 11月高値下降波が11/6押し安値をブレイク
  • 11月高値下降波の戻り売り候補61.8%に到達
ブル派プラン
  • 9月安値上昇波の押し目買いが背景、152円+日足SMA21のブレイクを根拠に
    • 先週安値上昇トレンドをフォロー
    • 先週大陽線を押し目買いロング
ベア派プラン
  • 11/6押し安値ブレイクを根拠に、11月高値下降波を戻り売りショート
  • 11月高値まで買われればショート検討(2番天井形成)

1時間足

月曜:上昇トレンドが継続し高値更新
火曜:152円押し目上昇波の調整で半値戻し
水曜:押し目買いが入り高値を更新
木曜:BOJをキッカケに急騰、11月高値をブレイク
金曜:前日陽線を50%リトレース

今週は、11月高値下降波の戻り売り候補で先週安値上昇トレンドが継続するかどうかの局面とみていました。水曜のような押し目で安く買う、155円を上抜けるのを待って買うことで反転リスクを避けることがポイントだったと考えます。

日々のトレード

15分足

月曜(12/16)
  • 150円サポート帯から上昇トレンド発生
  • 日足SMA21をブレイク
  • 11月高値下降波を61.8%リトレース

【経済指標】

  • 特になし

【ブル派トレードプラン】

  • 上昇トレンドを155円へフォロー

【ベア派トレードプラン】

  • 上げ止まりを待ってショート検討

東京時間、1h足SMA21の反発から先週高値をブレイク。欧州時間、17時の包み足で1hAMA21の反発を確認。NY時間、東京時間の高値を更新したが高値圏とみて静観。

火曜(12/17)
  • 上昇トレンドが継続
  • 3週前高値手前まで上昇

【経済指標】

  • 22:30 米国 小売売上高

【ブル派トレードプラン】

  • 上昇トレンドを155円へフォロー

【ベア派トレードプラン】

  • 上げ止まりを待ってショート検討

FOMCとBOJを控えた調整とみて終日ノートレード。

水曜(12/18)
  • 152円押し目上昇波の調整で半値戻し
  • 前日は8日ぶりの陰線

【経済指標】

  • 28:00 FOMC

【ブル派トレードプラン】

  • 前日安値サポートで155円へ押し目買いロング

【ベア派トレードプラン】

  • 前日安値のサポート崩れで日足SMA21を目安にショート

東京時間、先週高値へ上昇。欧州時間、前日安値から安値切上げ黄色〇ロングは深夜にFOMCを控えているため静観。NY時間、ネックライン(先週高値)を上抜け、深夜のFOMCで急騰し高値(月曜高値)更新。

木曜(12/19)
  • FOMCは市場予想通り0.25%利下げ、2025年の0.25%利下げ回数見込みを4回から2回へ下方修正
  • FOMCをキッカケに急騰し前回高値(月曜高値)を更新

【経済指標】

  • 正午ごろ 日銀金融政策決定会合(BOJ)
  • 22:30 米国 GDP

【ブル派トレードプラン】

  • 前日陽線を押し目買いロング

【ベア派トレードプラン】

  • 155円のレジスタンスでショート検討

東京時間、BOJで155円をブレイク。欧州時間、植田総裁の会見開始とともに155円への下値試しを確認、2本目の4h足高値を上抜けたところでロング、11月高値到達で決済。NY時間、11月高値での押し目買いは日足上昇チャネルのミドルラインを警戒して見送り。

金曜(12/20)
  • 前日は300pips強の大陽線
  • 11月高値をブレイク
  • BOJは市場予想通り据え置き

【経済指標】

  • 8:30 日本 消費者物価指数
  • 22:30 米国 PCEデフレータ

【ブル派トレードプラン】

  • 前日陽線を押し戻しをロング

【ベア派トレードプラン】

  • 週足の上髭狙いで、4h足SMA21との乖離をショート

東京時間、Wトップを形成しネックラインへの上値試しを確認してショート、欧州時間に11月高値で半分決済、NY時間、5本目の4h足クローズで決済。

振り返り

米ドル×日本円の通貨ペアにおいて最も注目度の高い経済イベントとして連邦公開市場委員会(以下FOMC)と日銀金融政策決定会合(以下BOJ)はよく知られています。

『注目度が高い=市場参加者が多い』ことを指し、普段より大きく値が動く可能性があり、トレーダーにとっては大きな利益を得るチャンスでもあります。

今週は、水曜深夜にFOMCがあり、明けてBOJというタイトなスケジュールでした。

なぜ注目されるのか

FOMC・BOJは、物価の安定を主な目的として政策金利を決定する機関であり、それに順じて銀行の貸出金利が変動するため国内外の経済に大きな影響を与えます。
為替相場においては、単純に金利が高い通貨が買われて金利が低い通貨が売られるため、その金利を左右するFOMCとBOJは必然的に注目度が高くなるわけです。

結果が市場予想通りとなれば値動きは限定的になりやすく、会合後のFOMC議長・日銀総裁の記者会見に注目が集まり、発言内容によっては大きく値が動くことがあります。

チャンスはピンチ

注目度が高い経済イベントは大きな利益を得るチャンスと前述しましたが、同時に大きな損失を生むピンチでもあります。

結果発表直後は値動きが荒くなり、方向感を失って上下動することもあります。必ずしも一方向に大きく伸びる保証もなく、値動きに釣られトレードすると思わぬ損失を被ることになります。
また、結果と市場予想に乖離(サプライズ)があれば、チャートパターンやレジサポラインを無視して大きく動くので事前に持っていたポジションも振り落とされる可能性もあります。

以上のことからもわかるように
『注目度が高い=大きな利益を得るチャンス=大きな損失を被るピンチ』
の図式が成り立ちます。

今回のFOMC・BOJ結果

FOMCは0.25%利下げ、BOJでは据え置きとなり、ともに市場予想通りの結果となりました。

【FOMC内容】
2026年の0.25%利下げ回数見通しを前回9月会合では4回としていたが、2回へと下方修正。

【BOJ後の植田総裁記者会見】
市場はタカ派発言を予想していたが、実際にはハト派寄りの発言となり、次回1月会合での利上げ観測が大きく後退。

今週の相場

ドル円1時間足

FOMCで2026年の利下げサイクルの減速が示唆され、植田総裁はハト派寄りの発言で次回BOJの利上げ観測が後退したことで、今後の日米の金利差縮小度合が弱まるとみられてドルが買われやすい状況となりました。

テクニカル的には、先週に150円から上昇トレンドが発生し2023年高値と日足SMA21を上抜いたことで買いが優勢となっていました。ただし、7月高値下降波の61.8%戻り売り候補に到達しており、このまま上昇するとは限りません。
今週の火曜・水曜で押し目を付けて上昇、高値を更新しキリ番155円を上抜けたことで7月高値下降波ショートポジションの逃げやロスカットを巻き込んで一気に上昇しやすくなった模様です。

経済イベントでのトレード

『経済イベント=チャンス』と思い込んで前のめりの状態で臨むと、機会損失を恐れて値動きに釣られやすくなります。それで大きく勝つこともあるでしょうが、それを続けてもトータルで勝つことはできません。

勝つために最初に考えることは負けないことだと思います。そのためにも過去検証をして経済イベントにおけるマイルールを構築することをお勧めします。

例えば、結果発表と同時に飛び乗りトレードをしない、イベント前にポジションを持たないなど、リスクを顕在化したうえでのルールづくりをすればムダな負けトレードは自ずと減っていきます。

もしかすると、負けないためにしないことを決めた先に勝ちパターンが見えてくるのかもしれません。

まとめ

経済イベントは、上下どちらに動くかわからないハイリスクハイリターンの局面です。実際に、今回FOMCは利下げしたにもかかわらずドルは買われました。

経済イベントなどの結果発表と同時にその情報を得る術を私は持ち合わせてはいません。植田総裁の記者会見はネット上でライブ中継されていますが、用いられる言葉も専門的で解釈が難しく私の理解は追い付きませんし、市場がどの発言を重要視するのかもわかりません。

経済指標や経済イベントでのマイルールを構築しトレードに臨む、その準備が済んでいないのであればトレードを見送ることも1つの選択肢だと考えます。

以上、参考になれば幸いです。

4時間足

  • 12月安値押し目買いが11月高値をブレイク
  • 先週陽線終値は11月高値でレジスタンス
  • 11月高値は7月高値下降波の76.4%戻り売り候補
  • 7月高値下降波の戻り売り VS 12月安値押し目買い
  • 11月高値付近に2番天井形成の可能性
ファンダメンタルズ
  • 特になし
ブル派の注目
  • 12月安値上昇トレンド
  • 11月高値をブレイク
ベア派の注目
  • 11月陰線の長い上髭
  • 7月高値下降波の76.4%戻り売り候補
  • 先週陽線終値が11月高値でレジスタンス
ブル派目線
  • 12月安値押し目買いが11月高値ブレイクを根拠に、先週陽線を押し目買いロング
ベア派目線
  • 先週陽線終値の11月高値レジスタンスを根拠に、11月高値ブレイクをオーバーシュートとみて12月安値上昇波の押し戻しをショート
  • 160円まで買われればショート検討

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